土地の「品質」と言えるのが地盤と土壌です。地盤の強さは地震などの災害に対する住まいの強さに影響します。土壌については主に汚染の有無が問題になります。

地盤、土壌とも、家族が安心して暮らすためにとても大切な要素なので、購入前にある程度確認しておくのがおすすめです。この記事では地盤・土壌が住まいにどう影響するのかを解説した上で、調べ方について紹介します。

地盤や土壌の情報はスマホで調べられる?

土地についてはいろいろな情報が開示されているので、やり方を知っていれば、気になる土地の地盤や土壌について、一般の人が自分で調べることも可能です。

たとえば、地盤については自治体などのHPで確認できる場合があります。例えば大阪府の場合には府の公式HPに設けられている「震度分布・液状化可能性」というページに、各地域における液状化のリスクが示されています。

土壌はその土地の地歴を調べることで、ある程度判断できます。地歴というのは土地の歴史――その土地がどのように利用されてきたか、という情報で、法務局を訪れれば、誰でも閲覧できます。

また、より利用しやすいものとして、戦後から最近までの航空写真を確認できるアプリもあるので、まずはアプリでチェックしてみるのもよいでしょう。

そもそも地盤ってなに? 種類と問題点について知っておこう

地盤は住まいの基礎を支える地面を指す言葉です。一般に問われるのは固さで、地震が発生した際の揺れやすさや液状化などの災害と直結します。土に含まれる水分の量や軟らかい砂の量などが多い地盤は軟弱地盤と呼ばれます。

軟弱地盤では地震の際には大きな揺れや地滑り、液状化などにより、建物や人にしばしば被害が発生します。そのため、建物を建てる時には、地盤改良工事を必要とすることがあります。

一方、岩盤や砂礫を多く含む固い地盤は硬質地盤と呼ばれ、地震の揺れに強いのが特徴です。

地震が起きなくても、軟弱地盤では建物の不等沈下が起きることもあります。自重によって建物が地面にめり込んでいくのが地盤沈下ですが、「南東角が大きく沈んでいる」というように、不均等に沈むため、建物が斜めになったり、壁や床にひびが入ったりするケースが見られるのです。

以前は埋め立て地などで時々発生しましたが、最近では地盤に問題が見つかると多くの場合、造成段階で地盤の改良が行われています。

土壌の状態は家族の健康に影響する

土壌というのは一般に土の状態や組成を指す言葉です。住まいを建てる土地の場合は汚染の有無や程度が問題になります。

具体的に言うと、工場やガソリンスタンドなどの跡地は土に汚染物質が混じっていることがあります。かつて使われていた化学物質や重金属類、石油製品などが土にしみこんでしまっている場合があるので、その上に家を建てると、家族の健康を害することがあるのです。

そのため、土壌に問題がある場合には土壌改良が必要になるかもしれません。ただし、工場跡地などはたいていの場合、造成段階で汚染の検査や土壌改良が行われているので、心配が必要なケースはそれほど多くはありません。

専門家に土地調査を依頼する

地盤や土壌の状態を一般の人が判断するのは難しいので、正確な情報が欲しい場合や詳しく知りたい時には専門家に調査を依頼することを考えてみてもよいでしょう。

地盤について専門家が調査する際には「サウンディング試験」「ボーリング調査」「表面波探査法」という3つの方法を用います。

サウンディング試験 ロッド(鉄の棒)の先に取り付けた抵抗体を地面に挿入して、抵抗の大きさなどを計測することで、地盤の強度を測定する方法です。
ボーリング調査 地面に筒状の部品をハンマーで打ち込み、一定の深さまで打ち込むのに必要とした打撃の数で地盤の強度を測定する方法です。
表面波探査法 地面に向けて発生した振動が伝わる早さで地盤の強度を測定する方法です。

まとめ

地盤と土壌についての情報を購入前に調べておくと、安心して土地を購入できます。土地は高価な買い物なので、不安がある場合には、コストをかけて専門家に依頼するのがおすすめです。

調査の要不要の判断が難しい場合や、信頼できる専門家を見つけたい場合には、ハウスメーカーの営業マンに相談するという方法もあります。

<この記事の監修者>

橋本賴幸(ハシモトヨリタカ)氏

一級建築士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、公社)大阪府建築士会、公社)日本建築家協会近畿支部、一社)大阪府建築士事務所協会など、京都美術工芸大学特任教授。

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