『住まいるブログ』~知って得する住まいの基礎知識~

日本政府が発表した、2030年までに再生可能エネルギーの割合を4割弱に、2050年までにカーボンニュートラル(CO2排出量実質ゼロ)の実現という目標達成に向けて、家庭部門において普及が進められているZEH(ゼッチ)。

住宅メーカーによっては、新築住宅のZEH普及率が9割を超えるなど、確実に普及が進んでいます。 ※ZEHについてはこちらの記事をご参照ください。→補助金ももらえる?ZEH ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスとは

ZEHおよびZEH+(ゼッチプラス)は断熱性に優れた屋根・外壁・開口部や太陽光発電等を活用することで省エネと創エネを実現するものですが、それに蓄電システムや太陽熱利用温水システムなどを加えてより高性能な住宅設備を導入したものを、次世代ZEH+といいます。

この記事では次世代ZEH+とそれを支援する事業について解説します。

【目次】

  1. 次世代ZEH+とは?
  2. 補助金がもらえる!次世代ZEH+実証事業
  3. 補助の対象範囲
  4. 申請の流れ
  5. まとめ

1. 次世代ZEH+とは?

次世代ZEH+とは、「ZEH+の要件」を満たした上で、以下のいずれか1つ以上が導入されている住宅を指します(詳細は専門家に相談ください)。

①蓄電システム

②V2H充電設備(充放電設備)

③燃料電池

④太陽熱利用温水システム

⑤太陽光発電システム10kW以上

ZEHおよびZEH+の要件についてはこちら

2. 補助金がもらえる!次世代ZEH+実証事業

次世代ZEH+は、導入する省エネ設備が増える分、当然ながらコストも増えます。それらの導入を支援するために、「次世代ZEH+(注文・建売・TPO)実証事業」という補助金制度があります。 具体的には

  • 100万円/戸
  • 蓄電システム(定置型)に対し2万円/kWh、補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算
  • V2H充電設備(充放電設備)に対し補助対象経費の1/2又は75万円のいずれか低い金額を加算
  • 燃料電池に対し2万円/台
  • 太陽熱利用温水システムに対し、液体式は17万円/戸、空気式は60万円/戸

ZEH+に対する補助額が同じく100万円/戸なので、追加で導入する省エネ設備それぞれに対して補助金が出る形です。

3. 補助の対象範囲

次世代ZEH+実証事業において、補助対象となる住宅の要件は下記になります。

  • 所有者自身が移住する戸建て専用住宅である。
  • SII(※)に登録されたZEHビルダー、ZEHプランナーが設計・建築・改修または販売を行っている住宅である。

ZEHビルダー:建設会社(ハウスメーカーや工務店)など

ZEHプランナー:建築設計会社など

 

※SII(一般社団法人環境共創イニシアティブ)

SIIに登録されていない業者による施工の場合は補助が出ないので注意してください。

4. 申請の流れ

補助金申請の基本的な流れは以下になります。

①ZEHビルダーあるいはプランナーに相談

②交付申請書・添付書類を作成しSIIに提出。

③SIIが申請を審査し、問題なければ交付決定

補助金は条件を満たしたことを証明する実績をSIIに報告し、補助金額が確定してから振り込まれます。

申請は建築主自身ですることも可能ですが、申請には専門的な書類が必要なので、専門家に代行してもらうことが一般的です。まずはハウスメーカーや工務店で相談してみましょう。 また、その年ごとに申請に期限がありますので注意しましょう。2023年の公募期限は11月10日(金)17:00までです。また、公募期限までに申請金額の合計が予算に達した場合はそこで終了となりますので、申請は早めに進めることをおすすめします。

5. まとめ

上記を読んでわかるように、次世代ZEH+実証事業適用の要件は少し複雑です。家を建てる場所や地域によっても要件が変わることもありますので、ZEHビルダー・プランナーに相談してみましょう。住宅展示場には多くのZEHビルダーのモデルハウスがありますので、複数社に聞いてみるのもおすすめです。

<この記事の監修者>

橋本賴幸(ハシモトヨリタカ)氏

一級建築士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、公社)大阪府建築士会、公社)日本建築家協会近畿支部、一社)大阪府建築士事務所協会など、京都美術工芸大学特任教授。

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