みなさんがご存じの通り、IT機器や家電製品、車などの性能は日進月歩で進化しています。
それに比べて、住まいはあまり変わり映えしないように思われがちですが、そんなことはありません。

実は技術の進歩にともなって性能がどんどん進化しているんです。ですから、新しい住まいはほんの数年前と比べても、より便利で快適、安全、さらには地球に優しくなっています。

このページではそんな住まいの最新性能について紹介します。

光熱費0円? 最新設備を使えばエネルギーを自前で賄うことも!

住まいの性能面でめざましく進化しているのがエネルギーに関する技術です。技術の進歩の後押しになったのは、2011年の東日本大震災や地球温暖化の進行です。

災害時に経験したエネルギー供給への不安や、環境への負担を意識する人の増加。これらによりエネルギーを効率よく使うことやなるべく自前で賄うことへのニーズが高まり、ものすごいスピードで技術を発展させていったのです。

たとえば、太陽光発電や家庭用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)などを使えば、エネルギーを使う場所でエネルギーを作る「地産地消」が可能になります。

太陽光発電を蓄電池や電気自動車と組み合わせれば、災害時に自前で電気を賄うことも可能です。コストはかかりますが、補助金等をうまく利用し、導入費用を住宅ローンで賄えば負担を抑えられます。

エネルギーを自前で賄うことができれば、電気料金の高騰などエネルギー事情の変化に家計が影響されにくくなる、という利点もあります。

省エネしながら夏も冬も快適

住まいの新しい技術として注目されているものに省エネルギー住宅があります。省エネルギー住宅とは、住宅の断熱性を高めるだけではなく、空調・給湯・照明・換気などのエネルギー量を減らすことを目的とした住まいを指します。

住宅に求められる省エネルギー基準は年々高まっており、これから新築住宅を建てる際には、省エネルギー住宅にすることが必須になっていきます。そのためハウスメーカー各社は、常に省エネ技術の向上に努めています。

例えば、断熱性能を高めると建物内外の熱の出入りが少なくなり、小さなエネルギーで建物内部を暖めたり涼しくしたりできます。これにより、省エネ性能が高くなり、エアコンの電気代などの光熱費削減にもつながります。

また、住まいの断熱を考える上では、窓も重要な部位の一つです。室内と屋外の熱の出入りは大半が窓から(夏期71%、冬期48%)だと言われます。それを防ぐために、最近では二重窓やペアガラス、断熱サッシといった断熱性能を重視した窓が登場しています。

住まいはITでより快適で便利になる

家電や自動車と同じく、住まいもITの活用によって、これまでにはなかった機能を持つようになってきました。その代表格が「スマートハウス」――ITを利用して、家庭内の照明器具、調理器具、冷暖房設備などを制御し、エネルギー消費を最適化できる住まいです。

スマートハウスのカギとなるのはHEMS(Home Energy Management System)と呼ばれるシステムです。HEMSとは、住まいのエネルギー使用を住んでいる人自身が把握し、管理することができるシステムです。近年、このシステムを活用により、効率よくエネルギーを使える住まいの実現が進みつつあります。

IT利用についてはその他にスマートホームと呼ばれるものも登場しています。こちらはドアの施錠や開錠、照明器具、エアコンなどを家の中あるいは外からスマホ等を使ってリモートコントロールできるというもの。

快適で便利な住空間を……という希望をIT技術で叶えてくれる住まい、と言えます。

大きな地震でも安心! 新しい家は地震に強い

国内で暮らす人にとって避けられないのが地震の心配です。東日本大震災や阪神淡路大震災などの大きな地震では住まいの倒壊・損壊により大きな被害が発生しました。

そういった大きな地震の被害を踏まえて、住まいの耐震基準はより揺れの激しい地震に耐えられるものに改定されてきました。最新の耐震基準では阪神大震災クラスの地震でも損傷が少ないことが求められているので、大きな地震が起きても命の危険は抑えられます。

地震の被害を抑える技術として、揺れに耐える「耐震」が基本とされてきましたが、最近ではそれ以外にも制震や免震といった技術が導入されるようになってきました。

  • 制震:ダンパーやおもりなどを設置することで、地震の揺れを吸収する仕組み。
  • 免震:基礎と建物の間に特別な装置をはさむことで、地震の揺れを住まいに伝えない仕組み。

いずれも、住まいの被害を軽減するのにたいへん役立つ技術です。

まとめ

これから新しく住まいを建てようという人の多くは、これまで主に賃貸住宅に住んできたことと思います。賃貸住宅は注文住宅に比べて最新の設備や部材が導入されにくいため、住まいの進化について知る機会が少ないのが現実です。

進化した設備や部材の価値は実際に体感してみるとよくわかります。関心のある方はぜひ、住宅展示場を訪れて体感してみてください。

<この記事の監修者>

橋本賴幸(ハシモトヨリタカ)氏

一級建築士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、公社)大阪府建築士会、公社)日本建築家協会近畿支部、一社)大阪府建築士事務所協会など、京都美術工芸大学特任教授。

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