効率よく土地を探すためには、土地の取引価格はどうやって決まっているのか、どうすれば相場を調べられるのか、を知っておく必要があります。

この記事では土地を探す際に重要な価格情報について、値段の決まり方と相場の調べ方を解説します。

 

土地の価格は取引ごとに変わる

土地の価格は売主と買主の交渉で決まります。電化製品や自動車など、多くの商品には取引価格の基準になる「定価」が存在しますが、土地に定価はないので、売主と買主の合意によって取引ごとに価格が決まるのです。

取引価格についてはその時の相場や事情が影響します。たとえば、好景気で土地に対する需要が高い時には、相場が高騰するため、一般に取引価格が上昇します。

また、売主が売却を急いでいる場合には、相場よりも低い価格で購入できることがあります。買主の候補が何人かいる中で、ライバルに先駆けて購入したい、という買主がいれば、取引価格は相場より高くなりがちです。

土地の価格に影響する5つの要素

土地の価格には次の5つの要素が大きく影響します。

エリア

土地の価格にいちばん大きく影響するのはエリアです。

住宅が多い郊外の場合には一般に通勤の便が重視されるため、一戸建て都心部へのアクセス、最寄り駅へのアクセス、交通の便などは土地の価格に大きく影響します。

一方、企業のオフィスや商業施設が多い都心部で重視されるのはその土地を利用することで得られる利益の大きさです。

企業のオフィスや住宅が多いエリアでは地域の土地柄も土地の価格に影響します。一戸建て住宅を購入するのは子育て世帯が多いので、安心して快適に暮らせる閑静な文教地区はニーズが高く、その分価格も高めです。

子育て世帯にとっては学区も土地を選ぶ際の重要な条件です。そのため、人気が高い小・中学校の学区はやはり土地の価格が高くなりがちです。

住み心地に影響する要素にはもう一つ、近隣の施設があります。スーパーや病院などが近くにあると利便性が高いので、土地の価格に影響します。

広さ

土地の価格は「坪単価×広さ」で決まります。ですから、エリアが同じなら、広い土地ほど価格が高くなります。

向き

国内では住まいの日当たりを気にする人が多いので、土地の向きは価格に影響する大きな要素です。一般的に南東西北の順で価格が高くなります。

ですから、「日中は家族があまり家にいない」など、生活様式次第では南向き以外を選ぶと割安で土地を取得できます。

正方形や長方形などの整形地が好まれるので、不整形地はその分、坪単価が低くなります。整形地の方が利用しやすいためですが、設計次第では不整形地を活かせることもあります。

接道

土地が接している道路が接道です。接道の幅によって車がスムーズに出入りできるかどうかが違うので、土地の価格に影響します。

用途地域

国内の土地は都市計画法によって、大まかに用途を制限されています。用途地域ごとに建てられる建物の種類等が決まるので、土地の価格にも大きく影響します。ちなみに、住宅用は低層の住居専用地域が人気です。

建ぺい率・容積率

土地にはそれぞれ、その上に建てられる建物の大きさ(建ぺい率・容積率)の制限があります。建ぺい率は敷地面積に対する建物面積(建物を真上から見たときの面積)の割合、容積率は敷地面積に対する延床面積(すべての階の床面積合計)の割合です。

建てられる建物の大きさによって、土地活用の効率が違うので、価格に影響するのです。

土地の相場は主に3つの方法で調べられる

土地の相場を判断する指標は主に3つあります。最終的には売主と買主の交渉で価格が決まりますが、以下で紹介する3つの指標を利用して知りたい土地の相場をつかんでおけば、有利に交渉を進めることができます。

路線価(相続税評価額)

国税庁が設定している土地の評価額です。相続税の算定に利用する目的で、主な路線ごとに設定されており、国税庁のホームページで確認できます。路線価は市場価格80%程度とされています。

公示価格・基準地標準価格

公示価格は土地取引の指標となるよう国土交通省が発表している価額、基準地標準価格は同じ目的で都道府県が調査発表しているものです。

実勢価格に近いので参考にしやすいのですが、調査地点が限られているので、知りたい場所近辺のデータがないこともあります。国土交通省のホームページで公開されています。

近隣の売出情報

知りたい土地の近隣で売り出されている土地の価格です。不動産ポータルサイトで調べることができます。ただし土地の取引が少ない地域では、参考になる情報を見つけにくいことがあります。

まとめ

この記事では土地の価格について解説しましたが、価格に影響する要素はとてもたくさんあるので、「実際にいくらで購入できそうか」を一般の人が正確に判断するのは簡単ではありません。

ですから、詳しくはハウスメーカーの営業マンに相談してみるのがおすすめです。ハウスメーカーはレインズ(不動産流通標準情報システム)などの特別な情報源を使って、取引実績等を調べることができるので、相談すれば専門家ならではのアドバイスを提供してくれます。

<この記事の監修者>

橋本賴幸(ハシモトヨリタカ)氏

一級建築士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、公社)大阪府建築士会、公社)日本建築家協会近畿支部、一社)大阪府建築士事務所協会など、京都美術工芸大学特任教授。

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