住まいは多くの人にとって人生で最大の買い物です。ほとんどの人は数千万円という単位の資金を用意することは初めてなので、不安を抱きがちです。

お金について、しっかりとした予算や資金計画が必要だとわかっていても、なにからどう考えていいのかわからない、という人は少なくありません。そこでこのページでは、お金についての考え方を解説します。

段階を踏んで具体的かつ無理のない資金計画を立てることができれば、安心して住まいの購入を進められます。

資金計画はなぜ必要なの?

資金計画というのは住まいの購入資金をどうやって賄うのか、についての計画です。どこから、どれだけの資金を調達するのか。住宅ローンを利用する場合はいくら借り入れて、何年間にわたって毎月いくらを返済していくのか。

きちんと数字を出すことで、住まいの購入に使えるお金の額(予算)が決まります。

調達や返済の計画に基づいて予算を決め、その金額以下で住まいを取得すれば、「後で支払いに困ったらどうしよう」といった心配をする必要がありません。

大きなお金の話は難しそうですが、数字が苦手な人でも、段階を踏んで計画を立てていけば、実現性の高い資金計画を立てることは十分可能です。

次の項からは、4つのステップに分けて、資金計画の立て方を解説します。

Step1:住まいの取得に使える3つの資金について整理してみる

住宅の取得に使える資金源は主に次の3つがあります。

①預貯金など自身がすでに持っている金融資産
②住宅ローン等の借入
③祖父母や両親からの支援

自身が持っている金融資産については、いくらくらい使えるのか、比較的簡単にわかります。しかし住宅ローン等の借入については、貸し手である金融機関に尋ねてみないと、上限がいくらなのかわかりません。

祖父母・両親からの支援についても同じです。普段から「○千万円くらいなら出してあげる」という話をしている家族や親族はまれでしょう。

住まいの資金計画を立てる際には、そういった資金源から、具体的にいくらを調達できるのか、確定していく必要があります。

Step2:住宅購入に使える金融資産の額を確認する

かつては住宅取得に要する資金の2割程度の自己資金が必要と言われました。3500万円の住まいを購入するなら700万円の貯金が必要、ということです。

最近では、そこまでの金額は不要ですが、住まいの購入に使うために一定のお金を貯めている人は少なくありません。また、企業の中には従業員が住まいの購入資金を着実に貯められるよう支援する目的で「財形貯蓄」を導入しているケースもあります。

頭金を多めに支払っておくと、借入を抑えられるので、月々の返済は楽になります。ただ、貯金を全部、住まいの購入につぎ込むのはお勧めできません。暮らしを守るためには、いざという時の生活費や子供の教育資金などは確保しておく必要があります。

現在は全額を借入で賄うフルローンが可能です。金利が極端に低いので、借入を多く利用した方がいい、という専門家もいます。

Step3:無理なく返済できる住宅ローンの額を試算してみる

住宅ローンの毎月の返済額は借入額と金利、返済期間によって決まります。銀行などのホームページでは月々の返済額や総返済額をすぐに算出してくれるサービスが提供されているので、返済額を知りたいときは便利です。

住宅ローンは多くの場合、30年以上にわたって毎月返済する必要があるので、借入はある程度余裕をもって返済できる金額にとどめると安心です。一般的には年間の返済額を年収の25%程度に抑えるのがよいとされています。

賃貸住宅に居住している場合には、「家賃分プラスいくらまでなら、家計の負担にならないか」を考えてみると、家計の負担感が見えてきます。

返済期間が長いので、今の家計だけでなく、将来の収入を見越して計画を立てることも大切です。多くの職場では年齢とともに収入が増えますが、転職等を予定している場合には、収入が減ることもあり得ます。

住宅ローンについては別のページで詳しく解説していますので、「住宅ローンはいくらまで利用できる? 知っておきたい融資と返済のこと」をご覧ください。

Step4:祖父母や両親からの支援を確認する

人によっては大きな資金源になるのが祖父母や両親からの支援です。大きな金額のお金を贈与すると、通常は贈与税が課税されます。贈与税の税率は高く、たとえば、1500万円を贈与した場合には45%という高い税率が適用されます。

ところが、住宅取得資金の支援については優遇税制があるので、最大1500万円まで無税です(2021年3月まで)。

相続税対策としても非常に有効なので、支援してもらえるかどうかを確認してみるのがお勧めです。

まとめ

注文住宅の設計段階ではあれもこれもと希望を盛り込みたくなるので、予算がふくらんでしまうことがあります。家計に負担がかかる金額になると、後々ローンの返済に苦しむことになります。

最初にしっかりとした資金計画を立てておくことで、そういった不安を軽減できます。場合によっては、購入した後のメンテナンス(屋根・壁の張り替え)や電化製品の買い替え等、他の角度からの資金計画が必要なこともあります。

「お金のことは難しい」と不安を感じる人はFPなどの専門家に相談してみるのもいいでしょう。住宅博で相談すれば、住まいの資金計画に詳しいFPを紹介してもらえます。

<この記事の監修者>

橋本 俊治(ハシモトシュンジ)氏

ソニー生命保険株式会社、大阪ライフプランナーセンター第5支社、第1営業所 営業所長、ファイナンシャルプランナー。

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